思い上がり?

2004年10月6日 読書
「そうだ。”助けてあげたい”ってのは思い上がりだよ。患者は自分で自分を助けるしかないんだ。医者が正義の味方のように現れて、悪い病をばっさり斬り捨てて去っていく。そんな幻想は医者の思い上がりだ。ま、そんなことに気づかない医者はおらんだろうがね。ほとんど・・・・だが。医者というのは、たとえば駅に行きたい人に道を教えてあげる煙草屋のおばさん。そんなようなもんでしかない。歩いて駅まで行くのはその人だ。煙草屋のおばさんが背負って走るわけにはいかんからな。もちろん、駅まで行きつけない人間もたくさんいるよ。力が尽きたり、道の教え方がまちがってたりだ。問題は、患者が、前へ進むことだ。だから、助けてやりたい、なんてことはこんりんざい思わないようにした。助かろうとする意志をもって、人間が前へ進んでくれればそれでいいんだ。恋も知らずに死んだって別にかまわない。知らないものは"存在し無い”のと同じだ。生き残ったものがそれを持ち出して涙を流すなんてのは大きなお世話だ。この子はこの子なりに、精一杯前へ進んでたどり着けるとこまでたどり着いたんだ。他人のゴールを基準にしたって仕方がない」

なんだか、最近考えてる事とクロスして、帰りのやや混みの電車の中で、涙目。
麻酔されてカテーテルいれるトコの描写とかが、異常に細かくて。実体験かな、やっぱ。私は歯以外の麻酔をしたことがないし、体にメスを入れたこともない。ピアスもあいていない。だから、手術なんて眠ってる間に終わるもんだと思ってたけれども、そうじゃないんだ。生々しい描写に、かなりびっくりした。

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